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うるまワタクシプロジェクト第1期生_成果発表会開催されました

うるまの島しょ地域で始める小さななりわいプロジェクト

うるまの島しょ地域を舞台に、2020年度からスタートした「うるまワタクシプロジェクト」。自分のやりたいこと・得意なことを育んで、大なり小なりお金を生み出す新しいナリワイづくりを本気で応援する、ローカルな起業支援です。ちなみに”ワタクシ”は、ウチナーグチ(沖縄のしまことば)で「へそくり」の意味。お小遣いも増えつつ、ワタクシならではの物語を紡ごうという、2つの想いが込められたのが、ワタクシプロジェクトなんです。第1期は、島に住む7組の方が参加し、それぞれが新しい一歩を踏み出しました。

第1期は、2020年11月から2021年3月までの約4ヶ月。キックオフ研修では、山形県鶴岡市で好きなこと・得意なことで身近な人のお困りごとを解決する学び合いのプラットフォーム「鶴岡ナリワイプロジェクト」の井東敬子さんをオンラインゲストにお招きし、自分たちの想いを丁寧に掘り起こして、仕事づくりにつなげる重要性や、一人一人が挑戦するために仲間とチーム化する大切さについてお話いただきました。

その後、自分たちの「好きなこと」「大切にしていること」を、コトバグラフィッカーのちょこさんが、参加者一人ずつと面談しながら聞き出し、その思いの源泉や価値観をコトバとグラフィックで可視化することで、参加者それぞれが目指したいゴールをイメージしやすいように導きました。

また、事業の幹を整理するために、様々な企業や個人事業主の事業構想や戦略づくりを支援しているの但馬武さん(fascinate株式会社)と、沖縄県内で地域の起業支援に取り組む新田繁睦さん(CSDコンサルタンツ/うるま市)をお招きし、事業構想や計画を考えました。

共に伴走してくれる仲間がいるから踏み出せる

プロジェクトの進行中、「うるまワタクシプロジェクト」の参加者を支えたのが、伴走者という存在でした。それぞれのプロジェクトや、個性に合った専門家や運営事務局が、専属の応援団として伴走し、参加者の思いを形にするお手伝いをしました。伴走者としてプロジェクトに関わったのは、コンセプトメイキングやファン作りで様々な起業や個人事業主を支援する但馬武さん、山形県鶴岡市でスモールビジネスをサポートしている井東敬子さん、デジタルブランディングやマーケティングを専門とする照屋寛樹さん(BrandBuddyz合同会社)、おむすび屋の経営を通して食を通して生産者と消費者をつなぎ、クラウドファンディングの経験もある菅本香菜さん、さまざまな人の根底にある想いを汲み取り、パンフレットやパッケージの企画制作、編集、取材を通して伝える黒川真也さんと祐子さん(アイデアにんべん)。
加え、参加者それぞれの可視化できない思いや考えを、ことばとグラフィックを通してわかりやすく整理する「コトバグラフィッカー」のちょこさんが、事務局と一緒に参加者をサポート。そのほか、島に住むカメラマンや地域の自治会の方々など、さまざまな仲間との関わりを大切にしながら、プロジェクトが進行しました。
こうした伴走者や応援者による、厚いサポートを受け7つのプロジェクトが進行し、完成発表会では6組の方々による成果発表が行われました。

宮城島の古民家を食堂に
「みんなのリビング」

宮城島の同級生を中心に作った「SU-TE」。宮城島で人が住んでいない古民家を自分たちの手で改修し、誰もが気軽に立ち寄り、世代を超えた繋がりを育むコミュニティキッチン「あごーりば食堂」を作っています。

島んちゅの交流拠点に
「海旗食堂てぃーあんだ」

宮城島桃原地区にある漁港前の物件を改修し、食堂兼直売所「海畑食堂てぃーあんだ」を作っています。近場の漁場で獲れた新鮮な魚、自然豊かな土地で育てられた野菜や果物を使った料理の提供や直売所をスタートさせます。

芭蕉布のもったいない!
「ウバサガラーの活用検討」

芭蕉布の原料でもある、糸芭蕉。生産工程で廃棄される「ウバサガラー(表皮)」という繊維があります。この「ウバサガラー」を用いて、手軽に手にできるバッグや草履などを制作し、その魅力を伝えていきたいと思っています。

古民家カフェ「命薬のあの土」を
拠点にした伊計島応援

伊計島の古民家カフェ「命薬のあの土」を拠点に、地元食材を活用した、心、身体、自然が調和する料理を提供しています。心豊かな沖縄のウムイ(想い)を育む場所として、クラウドファンディングを活用し伊計島を応援していきます。

タピオカサンドで
「心と身体を整えるエネルギーチャージ」

浜比嘉島で夫婦で営む宿「ISLAND RESORT76」の隣に、タピオカサンドのテイクアウトスタイルのパーラー「BRAZILIAN TAPIOCARIA 76」をオープン。エネルギーチャージができる新しい食と場を生み出します。

映像で
「自分らしさを発揮するきっかけを創り出す」

宮城島で暮らしながら、映像制作を通して「自分らしさを発揮するきっかけを創り出す」ことで、地域密着型の「島の映像制作会社」を目指し、人々を笑顔にすることを理念に活動をしていきます。

希望にみちた未来に向かって

2021年2月25日「うるまワタクシプロジェクト」の成果発表会が、うるま市平安座島にある「LivingAnyware Commons URUMA」で開催されました。プロジェクトに参加した挑戦者たちに加え、全国各地から応援する伴走者とをオンライン会議ツールでつなぎ、挑戦者の発表を温かく見守りました。
みなさんがプロジェクト発表を緊張の中を一組ずつ終えると、伴走者からチャットで「オープンが楽しみです!」や「必ず食べに行きます」などの応援コメントが寄せられ、温かい雰囲気で発表が進行しました。
また、プロジェクト発表を聞いた方々から、今後展開していけそうな新しいアイディアも寄せられ、ひとりでビジネスを展開するのとはまた違った可能性が広がります。
また、こうした小さなチャレンジが広がることで、少しずつ地域の困りごとが解決したり、人間関係が育まれるなど、地域に小銭と笑顔が巡り、地域がだんだんと元気になっていきます。
最後は参加者のみなさん、そしてオンライン上で繋がった伴走者や応援者の方々と記念撮影を。達成するために乗り越えなければならない様々な壁がありつつも、「こんなお店にしたい」「こんなふうに地域と繋がりたい」「島の魅力を伝えたい」など、それぞれの心の奥底にある思いが少しずつ形になりつつある今、参加者みなさんの表情はとても生き生きと希望に満ちていました。